睡眠障害の症例

目次

    • 1.4時間で目覚め、その後、眠れない

      患者

      60代女性

      症状と来院理由

      13年前に睡眠薬を飲み始めた。2年ほどはよく眠れていたが、鬱になり、4年ほど抗うつ剤と睡眠薬を併用していた。その後、睡眠薬だけであるが、就寝後3、4時間後に目覚める。その後、なかなか寝付けない。昼寝もできないので、睡眠は足りていないと感じている。別の症状で、来院しており、睡眠についても相談した。

      治療内容と経過(週1回施術)

      初診:首から肩につながる部分に強い緊張がある。仰向け時に腰が浮いている。頭頂と足先に鍼をした。体の力が抜けるのを感じ、ベッドに腰がついてるのを感じられる。

      2診:初診の日、ぐっすりと良く眠れた。その後、起きずに寝られている。首の奥の緊張を緩めるため、膝近くにはりをした。頭がすっきりし、首がうごかしやすい。

      3〜5診:同様の施術を続ける。途中で起きることはほぼなく、起きたとしてもすぐ眠れる。体調がとてもよくなった。症状が安定しているため、施術を終了とした。

      考察

      首から肩につながる部分に強い緊張があり、寝ている状態がリラックスできていなかったのが原因と考えられました。股関節にも緊張があって、腰が浮いてしまっていました。安定して寝られる状態を整えたため、途中で起きることがない、良い睡眠につながったと考えられます。

      2.早朝に目覚め、その後、寝つけず、悪夢を見る

      患者

      40代女性

      症状と来院理由

      3年前から23時に寝て、3,4時に目覚めて、その後寝付けない。5時ごろやっと寝付けるが、悪夢をみたり、金縛りにあう。寝不足が続くので、数日寝れないと朝まで寝られる日があるというのを繰り返す。友人の紹介で来院。

      治療内容と経過(週1回施術)

      初診:お腹全体がつめたい、特にみぞおち付近は非常に冷たく、硬いが自覚はなかった。お腹をゆるめ、あたためるために手足に鍼をした。
      体があたたかくなったと感じる。

      2診:初診の日、帰ってすぐしっかり寝てしまったが、夜もちゃんと寝れた。その後、23時から5時までぐっすり眠れるようになったため、そこから2度寝する必要はなくなった。みぞおち付近の冷たさはだいぶ改善されていたが、下腹部がまだ冷たかったため、手足に鍼をする。睡眠の他にも症状があるため、他の症状に対しての治療を主とすることとする。

      考察

      お腹が非常に冷たく、お話を伺うと、出産時にお腹を押されて恥骨が開き、産後3ヶ月ほど動けなかった期間があったそうです。産後のダメージがお腹に緊張として残っていたのではないかと推測されます。産後の原因不明の体調不良が婦人科のツボで改善が見られることは、よくあります。

      3.夜に一度起きる、朝疲れが取れていない。

      患者

      40代女性

      症状と来院理由(週1回施術)

      夜に一度トイレに起きる。その後はすぐ寝られるが、朝、疲れが取れていなく、だるい、頭痛がすることもよくある。以前、鍼をして体調が良くなったことがあったので、疲れが取りたくて来院。

      治療内容と経過

      初診:無自覚でしたが、触れると、背中に緊張がありました。足先に鍼をしたところ、腰から背中、お腹まで力が抜けて、呼吸がしやすいとのことでした。

      2診:初診の次の日、途中で起きることがなく、目覚ましが鳴る前に、ぱちっと目が覚め、充電が完了したような、眠気だるさがなかった。数日快適な日々が続いたが、5日目くらいで戻ってしまった。同様の鍼をしました。

      3〜4診:同様の施術を続ける。途中で起きることはなく、朝、スッキリと起きられる、疲れがとれ、体調がとてもよくなった。症状が安定しているため、月に一度メンテナンスとして通院することとし、施術を終了とした。

      考察

      立ち仕事で、足先に力を入れる癖がありました。足先の緊張をゆるめることで、腰背中がゆるみ、安定した眠る体勢を取れるようになったため、ぐっすりと眠れ、疲れが取れるようになったようです。

       

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